6月16日の未明に成立した「土地規制法」。
ざっくり言えば、基地や離島など安全保障上重要な土地の利用に一定の規制をする法律だ。
国内では以前から、基地周辺の土地を中国などが購入しているケースが問題視されており、それに対応する形で成立した。
実際には基地から約1キロ範囲の土地や建物の所有者の国籍や利用目的などを国が調べることができるというもの。
日本人であれば必要な法律だと認識すると思うのだが、やはり国防に関わる法律ということで、立憲民主党や共産党といった左派は猛反発。
ここ沖縄の左派地元紙も大騒ぎ状態である。
未曾有の危機が来たのかと思うくらい、多くの紙面を割いて批判の論調を繰り広げているのには朝から思わず笑ってしまった。
一部、土地規制法の必要性を述べる識者のスペース以外、95%以上が批判記事である。
なぜ、沖縄の左派がここまで反対しているのか。
個人が土地を保有することが認められている日本で、なぜ国家が関与するか!という、左派全般の主張もあるが、沖縄特有の事情がある。
沖縄には米軍基地や自衛隊の基地が多くあり、その周辺を対象地域とした場合、本島中部周辺は住宅地や商業地も多くあり、私権が制限される場所が広範囲になること。それにより経済活動に支障が出る可能性がある点など。
そして、最も彼らが反対しているのは、辺野古をはじめ基地反対運動へ支障が出ることに懸念を示しているようである。
しかし、思想、信教、集会、結社、勤労者の団結などを不当に制限することがないよう留意を求める付帯決議を追加しており、実際には通常のデモや集会で規制されることはないはずである。
ただ、この部分に関しては、実際に運用をしてから具体的な検討に入ったり、何か問題が出たときに検討をするような側面もあり、左派勢力にとっては、国家権力によって行動を規制されるのではないかと大騒ぎしているのである。
日本では道路使用許可を取っていれば、どんな主張であってもデモや集会は認められている。
これは、今回の法案に関わらず許されることである。
にも関わらず彼らが大騒ぎしているのには理由がある。
辺野古の座り込みや、工事の妨害行為などは、そもそも違法な犯罪行為だからだ。
それが分かっているから、さらなる土地規制法ができたことによって、今までの基地反対運動に規制がかかるのではないかと大騒ぎしているのである。
今は緊急事態宣言中で辺野古の座り込みは一部の人が少し行っていたり、誰も参加していない場合もあるが、通常は歩道に座り込み車道に足を投げ出したり、工事車両が基地内に入ろうとするのを車両の前で寝転がって妨害するなど日常であり、辺野古のキャンプシュワブゲート前の渋滞は日常化している。
また、周辺には無断でテントを設置して無断で公道などを占領している実態もある。
これらは、完全に違法行為であり、本来、沖縄県や名護市が検挙すべきものであるが、スルーしているのが沖縄の行政である。
個人的には今回の法律が施行された場合にはちゃんと取り締まっていただきたいと願っている。
反対派もちゃんと日本の法律に乗っ取った形での主張を展開するべきである。
次回は、この土地規制法ほど沖縄に取って重要な法律はないということを綴りたいと思います。
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