今年4月24日投開票の沖縄市長選で、沖縄市政野党で玉城デニー知事を支持するオール沖縄勢力が、現沖縄市議会議員の森山政和氏(73)の擁立を決定した。
現職の桑江朝千夫市長(66)との一騎打ちとなる見込みだ。
森山政和氏は元中学校の経論、校長等を経て2010年から沖縄市議で現在3期目。
現職の桑江朝千夫市長は3期目を目指して出馬予定である。
森山氏は市議3期目であり、一定の知名度もあり、また、中学校教論で校長経験もあり沖縄市の教育委員会、教論界では一定の票が見込め、また、選挙時の応援人員などを見越している可能性もあるのではないかと想像する。
さらに、沖縄市ジュニア合唱団団長や市ジュニアオーケストラ事務局長も務められており、この関係の票も若干数ではあると思われるが期待しているのではないかとも思われる。
沖縄市は、嘉手納基地の一部が沖縄市であるものの、大きな基地は抱えていない。
しかし、嘉手納基地所属の米兵の生活圏内であり、米兵によって栄え、また様々なトラブルもあったコザ地区があり、米軍との関わりは相当深く、選挙では基地問題が争点になる地域でもある。
桑江現市長までは、左派系の東門美津子氏が2期市長を務めている。
その前の仲宗根正和氏は保守系で2期務めている。
沖縄市は、2期ごとに保革が入れ替われっているので、桑江氏が3期目として当選できるのかは注目だ。
また、沖縄市は市街地の整備や東海岸の開発など課題が多い。
客観的に見た場合、基地問題よりも市の経済問題に関心がある人の方が多いのではないかと感じる。
先日の名護市長選では、オール沖縄勢力が訴えた『新基地建設反対よりも、コロナで疲弊している経済や生活に直結する問題に関心が高まった傾向があり、選挙期間中に『新基地建設反対』と『生活』に関する訴えが混同しボヤけてしまったのがオール沖縄勢力の敗北の一因だと地元紙は分析されている。
また、オール沖縄勢力の内部にも、基地問題を争点にすべきという意見と、生活に密着した訴えをするべきとの声が二分されており、今後の沖縄県内の選挙でどのような訴えを行なっていくのか重要だろう。
沖縄市は、14万人超えの人口で、那覇市についで人口が多く、選挙結果の影響力は強い。
今月行われる石垣市長選、そして4月に行われるこの沖縄市長選の結果は、秋に行われる県知事選挙にも大きな影響が出るだろう。
ちなみに、
前回(2018年)の選挙結果は、
桑江朝千夫(無所属・現)(保守)32761票
諸見里宏美(無所属・新)(革新)17609票
前々回(2014年)の選挙結果は、
桑江朝千夫(無所属・新)(保守)29968票
島袋 芳敬(無所属・新)(革新)27779票
2014年の結果は拮抗しているものの、2018年では桑江氏が圧勝している。
森山氏はこの票を覆すのは大変なものだろう。