北京オリンピックが始まった。
ちょうど、開会式が開催されている時間だったのでテレビを付けてみた。
明るい声でアナウンサーが各国の情報を伝えている。
そして、選手が笑顔で手を振っている。
しかし、素直には見ることができない。
笑顔の裏で、目も覆いたくなるような事がこの国では行われている。
大量虐殺。
そして、笑顔で手を振っている選手もその実態は知っているはずだ。
それでも、何事もなかったかのように笑顔で手を振っている。
オリンピックが始まるまでは、選手に罪はないと思っていた。
夢のため、目標のため、国のため。
凡人には分からない努力の上で参加されている。
しかし多くの人が殺されている中で、それに目をつぶり参加している。
選手を責めたくないと思いながらも、許しがたくなった。
正直な気持ちだ。
そして、泣けてきた。
どうか、心ある選手は今からでも破棄をしてほしい。
理由は体調不良で良い。
このオリンピックに参加することは人として「悪」であり「罪」だ。
ウイグルジェノサイドに目をつぶり、
形だけの政治的ボイコット。
人権より金を優先するスポンサー企業。
金まみれのIOC。
誰もが少しの違和感を感じながらも、この大きな国際的な波に流されてしまった。
世界中が異常な状態だ。
今回の北京オリンピックは、本来であれば中止、開催地変更、完全ボイコットするべきだとは思いつつ、私も世界の波に流され、選手に罪はない、長い年月頑張って来られた彼らの夢や目標を台無しにはしたくないと思っていた。
しかし、実際に始まり、彼らが事実を知りながら、笑顔で手を振ってる姿を見て、人として最低だと感じた。
選手を責めたいとは思ってはいない。最も罪深いのは、IOCであり、形だけの政治的ボイコットで逃げた西側諸国、巨額を投じたスポンサー企業、そして中国共産党だ。
選手はその波に流されただけだろう。
しかし、誰もがウイグルやチベット、内モンゴル、そして香港の状況を知りながら、何事もなかったかのように表面上、開催を盛り上げようとしている。
気持ち悪い。
いつから世界の人は「心」を失ったのだろう。
「正しい」ことと「間違い」の区別はついているはずであるのに、なぜ「間違い」の方向へ進んで行くのか。
北京オリンピックは、今の世界がどれだけ『異常』なのかが浮き彫りになった。
少しでも違和感を感じている人は声をあげていくべきだ。