国防に関わる選挙として、全国のニュースでも取り上げられている石垣市長選挙。
現中山義隆市長と砥板(といた)芳行氏との一騎打ちとなっている。
今回の選挙の最も大きな争点は、石垣島への自衛隊配備だ。
配備が争点とは言え、すでに工事は始まっており、今年2022年末にも運用が開始される予定である。
中山市長は、自衛隊配備推進の立場である。
砥板氏は、元々は推進派であり、中山市長を支える立場であったが、市長と対立し今回立候補している。
自衛隊配備に対しては、左派が主張していた、住民投票の実施を訴えており、「住民の同意のない自衛隊配備には反対する」との見解をしめしている。
一見、最もらしいことを言っているのだが、ご本人自身はどのような考えなのかが全くわからない。
さらに、住民投票を行うための署名を左派が提出した際、市議会でご自身は否決している。
それをなぜ今になって、住民投票を実施する方向へとシフトしたのかの説明がほとんどない。
また、そのような過去の経緯のある人を、左派陣営は指示しているのか。
全く不思議である。
自衛隊配備に対して、カンムリワシの保護なども議論に上がっている。
カンムリワシは八重山にしか存在しない貴重な生物であり保護は大切ではあるが、国防と動物保護とを天秤にかけるような議論は逆に人命を軽視しているだけであり、辺野古のジュゴンと同様に左派の争点ずらしである。
左派は人命を軽視していると言えるだろう。
また、石垣市として重要である尖閣諸島の標柱設置や領土問題に関して、砥板氏は「高い緊張状態がある中、政治的な思惑を持って突然調査を強行し、導火線に火をつける行為は厳に慎むべきだ」と主張しているのだが、現実問題として中国船が領海侵犯をしていることに対して、どう対応するのか。また、漁民をどう守るのかが示されていない。
砥板氏の主張というのは、テレビのコメンテーターが論評するような主張ばかりで、政治家として石垣市民の命と財産をどのように守るのか。『国防』とも避けて通れない地理的条件の中でどのように政府との関係を築いて行くのかが全く見えない。
ただ、中山氏の政策に文句を付けているだけで政治家としての信念も感じられない。
このような方が立候補しそれを支援している左派陣営や一部の保守系市議は一体石垣市をどのように導きたいのか甚だ疑問である。