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昨日の政府による国家安全保障戦略など、安保関連のの3つの文章を閣議決定したことに、沖縄地元メディアが猛発している。
琉球新報は、数日前から、今回の文章の内容を把握し、記事にもしていた。その時点でスクープ的に大々的に報じていても良いものだだが、注目度が最大限となり、県民世論を誘導できるこのタイミングで大記事としているように感じられる。
1面トップ、2面、3面、そして社会面など安保関連だらけである。
ただ、どこを読んでも8割型同じ内容で、左派勢力の主張の薄さは否めない。
玉城デニー知事の発言から、識者、市民団体の声、一般市民の声のほとんどが、
「防衛強化によって、軍事対立が激化し、沖縄が狙われ、県民が危険にさらされる。」
要約すると、基地があるから狙われる」
といういつもの論調だ。
後は、議論もなく、短時間で閣議決定したことや、防衛費に金を使うより福祉を優先しろ。といった内容。
一部、メイン記事から離れた内容の中で、沖縄の政治家のコメントとして、保革双方の意見が掲載されていたり、その並びで、村田晃嗣氏(保守論客)の見識が掲載されている。
この左派の「基地があるから狙われる」とゆう論調だが、確かにその危険性があることは理解できる。
そのために、外交、ようするに「話し合いで解決しろ」という論調も併記されている場合も多いが、果たしてこれらの主張が、今の日本でどこまで理解されるのだろうかと感じている。
昭和の時代の論調を永遠に続けているように感じられる。
今回の防衛費の増税に関して、様々な批判も出ていたが、主要メディアも総じて、「防衛強化は支持するが、増税で賄うのはいかがなものか」という論調に終始しており、防衛強化事態に反対している方々は、国民のごくごく一部になっているのが実情だろう。
沖縄でも、新聞購読者のいわゆる高齢者にはこれらの左派主張は通じるとは思うが、現役世代以下になると、もう通じていないだろう。
過去の政府の外交の上に今の日本は成り立っており、その集積の上で、防衛力を急速に強化する必要が出てきている。これは、いままでのほぼ何もしてこなかった、日本政府の責任だろう。
それでも、現実問題として、日本のEEZ内に他国のミサイルが飛んできている中で、「基地があるから狙われる」だの、「話し合いで解決しろ」だのという論調を言ってる場合でないことは、多くの国民の共通認識である。
個人的には、今回の記事の中にあるように、地元沖縄の意見も聞かず、事前通知もなく短時間で閣議決定したことや、財源を増税で賄うことへの政府への疑問もある。
ただ、ここから感じられることは、政府としては、地元の反発や左派勢力の反発が出る前に、しかも年末のゴタゴタ時期に閣議決定してしまようとの思惑もあるのではないかとも感じる。
政府としては、極左と話し合っても意味がないことや、政府側の意見を聞くこともなく、ただただ反対して、そして、ガーガーデモをする。
発展的な議論ができないことで、無視をしているのではないかとも思われる。
政府の態度にも問題はあるが、沖縄の左派勢力の政府批判や米軍への過激な行動は目を見張るものがあり、米軍が沖縄県側と話し合うようなことはほとんどなくなっているに等しい。
政府にしろ、防衛省や米軍にしろ、建設的な議論をしたくても、もう議論できる環境ではなくなっているのだろう。この側面に関しては、左派勢力側にも自身の態度を見直すべきなのではないかと感じている。
また、玉城デニー知事の自衛隊に対するスタンスと、玉城デニー知事を支えている左派勢力との間にも、ズレが生じている面もある。
玉城デニー知事は、自衛隊配備にまで反対はしていないが、一部には自衛隊の存在にすら反対する人もおり、「オール沖縄」などと言っていても、決して防衛に対して考えがまとまっているわけでもない。
平和な時代であれば、他国からの侵略など夢物語であり、保守もリベラルも右も左も、自らの都合のよいストーリー合わせた主張をして、国民に「どの物語がいいですか?」と問いかけていれば良かったが、もうその時代は終わっている。
平和を願うことは大切なことである。
平和は何もしないで得られるものでもなく、維持できるものでもない。
また、保守の一部からは20年も前から日本の危機を訴えいたにもかかわらず、ここまで国際情勢が悪化してようやく5年かけて軍事力を強化するという悠長すぎるようにも感じている。