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有事の際、石垣島や宮古島、与那国などの先島の離島から、全住民を飛行機と船舶を使って九州まで移送するのに、9日〜10日かかると沖縄県が試算したたとのこと。
また、沖縄県は武力攻撃事態を想定した国民保護訓練を来年3月に初めて実施するとのこと。
避難は、八重山や与那国の離島は、一旦、石垣島まで行き、また、宮古島周辺の多良間や大神島も、一旦、宮古島まで行き、そこから飛行機か船舶で福岡空港か鹿児島港などへ避難すると想定。
ちなみに、本島地域は、屋内避難となっている。
八重山地域の人口は、約5万5千人。
平時の輸送力は1日、5000人程度だが、有事の際に強化した場合は1日1万人程度の輸送が可能と試算。
宮古地域の人口は約5万6千人。
平時の輸送力は4000人程度。有事の際は1万500人の輸送が可能とのことだ。
避難先の九州では、福岡県と鹿児島県のホテルで約5万人の受け入れが可能。
他県も要請すれば10万人の受け入れは可能だろう。
この有事の際の避難に関して、ようやく沖縄県が取り組み始めたというのが正直な感想だ。
こういった試算を出し、訓練を行うことは評価できるが、あまりにも遅すぎると感じている。
すでに、数ヶ月前に琉球新報などが有事の際の輸送人数などを報道しており、マスコミの方が先に行っているような状況で、県としては遅すぎる。
また、戦争という有事以外でも、災害などの場合の避難に関しても、各都道府県以上に行っていないだろうと思われる。
沖縄の場合は、他県と陸で繋がっておらず、水や電気などのライフラインの確保、通信の問題など、沖縄が何に取り組んでいるのかすら県民には知らされていない。
万が一、津波が来た際は、「災害マップを見ておいてね。」というレベルだ。
一部の市町村では、避難経路を確保するために、米軍基地内を通行できるよう協定を結ぶなど行っているが、沖縄県が災害や有事の際、自衛隊や米軍とどのように連携するのか。もちろん、過去に多少の訓練は行っていたと思うが、沖縄県に住んでいても、大きな災害の際、沖縄県が何をするのか、ほとんど知らされていない。
多くの離島を抱える沖縄の場合、様々なことを想定し、緻密なシミュレーションが必要なはずなのだが、どのように県民を守るのか、県民には伝わっていない。
有事や大きな災害の際、水や食料をどうやって調達するのか。
通信が途絶えた場合、沖縄はどのように政府と連絡をとるのか。米軍や自衛隊などの別ルートでの通信機能を沖縄県は利用できるのか。
うるま市にある発電所が利用不可になった場合の電力はどうするのか。
小さな離島に対して、どのように対応するのか。
もちろん、大きな災害の場合は、想定の範囲を超え、事前の準備などは役に立たないこともあるとは思うが、せめて、最低限の水や食料、行政レベルでの本土との通信手段の確保程度は、政府と緻密な計画を行っておいてもらいたいとつくづく感じている。
また、自衛隊や米軍との提携も、深く結んでおく必要もあるのではないかと感じられる。
先島からの住民避難、1日2万500人を九州へ輸送 完了に10日 国民保護計画を沖縄県が試算
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