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1月9日の琉球新報トップに「沖縄軍事拠点化に異議」対外問題研、政府へ提言
との記事が出ていた。沖縄タイムスにも関連の記事が出ている。
数年前に、左派系の識者が中心となって、「沖縄対外問題研究会」という団体を立ち上げており、シンポジウムなどを開催している。
団体とは言っても、誰が正式なメンバーなのかいまいち分からない団体で、いつ発足して、何が目的なのかよく分からない会なのだが、時々、この名前で様々な左派系識者が集まっては、シンポジウムを開催したり、政府への提言との形で記者を集めて、会見を行なったりしている。
東大からロイターまで、そうそうたるメンバーが集まってることもあり、そんじょそこらの保守派が束でかかっても、言い負かされることは間違いないだろう(笑)
このような方々がネットでは名前が出ています。。
北上田毅氏、吉川秀樹氏、大城尚子氏、豊田祐基子氏、我部政明氏、星野英一氏
ただ、今回の記事では、
8日発売の雑誌「世界」の2月号で沖縄からの主張を発表したとのこと。
主に、今の政府の自衛隊や軍事強化に対して異議を唱えてるとのことだ。
かなりの専門の方々なので、相当の研究をされ、深く考察された上で、発表されているとは思うが、要約した内容を見て、正直、左派、革新系の主張に行き詰まりを感じ得ない。
要約したものをさらに要約、抜粋すると、
沖縄が辺境の島ではなく、津梁の島となるべき。(文化や経済で北東アジアの拠点を目指すということだろう)
先島諸島の軍備の削減、中止が必要。
辺野古の新基地は軟弱地盤があり、埋め立ては困難なので中止すべき。
台湾危機を回避するために、中国、米国、日本は平和的な手段で尽力すべき。
台湾周辺での軍事衝突に日本が参戦した場合、日本のいたるところが戦場になる。
日本は北東アジアの安定と平和に貢献すべき。
と、このような感じだ。
ちなみに、この提言は以下の方々とのこと。
我部政明、佐藤学、高嶺朝一、星野英一、松本剛、諸見里道浩
素人目ではあるが、正直、過去の主張となんら変わりもなく、ただの左派主張の域を出ていないように感じる。
一点、「台湾周辺での軍事衝突に日本が参戦した場合、日本のいたるところが戦場になる。」という箇所に関しては、新たな視点であるが、中国と台湾との有事に、北朝鮮やロシアが何らかの形で関与した場合は、その可能性があるだろうと私も思うが、即座に本土が狙われる可能性は低いだろう。中国にとってもリスクが大きすぎるからだ。
また彼らは、台湾と中国との経済的つながりによって、中国と台湾の早々の軍事衝突の可能性は低いとの見識もあり、私もその可能性はあると見ている。
しかし、それも100%ではない。
今は、台湾有事より、朝鮮半島の方が危険だろうと思われる。
しかし、総合的に見て、日本の米国に依存した軍事力で果たして良いのか。
中国が琉球孤までを歴史的に『自国の領土』との見識を示している中で、沖縄から軍備を取り除き、平和な島として国際的にアピールして、中立的な立場を取ったとして、それで中国からの脅威を回避できるのか。
一般国民としては、この提言は、ただただ危険に感じる。
基地があることで標的となる可能性はあるが、
だからと言って、基地がなければ、安全なのか?
9条で戦争をしない(できない)から、安全なのか?
私のようなど素人に、端的にこの疑問に答えてくれる、左派系の識者はいない。
もちろん、軍事を強化することで、100%日本をそして沖縄を守れる保障もなく、しかも、ここまで中国の軍事力が強大化した状態で、日本が必死で防衛力を高めても、もうすでに遅い感もいなめない。
それでも、何ら、具体的に手を打とうする行動する保守派の方に安心感を持つのは、私だけだろうか?
左派の識者の方々、そして左派の政治家は、国民を守るために何の行動をしてくれているか。文化的、経済的な繋がりで戦争を回避できるのであれば、必死でそれに向けての行動をしてもらいたいと感じる。結局、このようなことも保守や保守を支持する経済界が行なっているのが実態のように見える。
ところで、今回、異議を掲載した雑誌「世界」だが、正直、「まだ発刊されていたんだ」というのも感想だ。
昔は、中央公論や文藝春秋などと同じように、読み物として人気のあった雑誌のイメージがあるが、最近は書店でも見た記憶がない。
一時は、左派、革新系から人気があったのだが、あまりにも極左寄りとなり、ほとんど見かけなくなっていた。
個人的なイメージだが、旧社会党のいわゆる朝鮮半島と交流の深い政治思想を持っている人が読んでいるような感じがする雑誌だ。(あくまで個人的なイメージ)
その雑誌に、これらの主張をされても、全国的には内容が伝わらないだろう。
ただ、沖縄では、こうやって地元紙に掲載されたことで、陽の目を見ることになったが、それでもあくまで沖縄県内だけの広がりを見せることはないだろう。
これだけの識者が集まって、様々な分析を行い、地方紙と言え1面のトップ記事にしている内容であっても、戦後の左派主張からの進展は見られず、主張自体に行き詰まりを感じざるを得ない。
左派系の識者の方々は、知識も豊富で勉強になる側面もあるのだが、答えありきで、研究をし、その方向へ都合よく答えを導いているようにも感じる。
所詮、同じ考えを持つ人の中で意見を共有し合っているだけのようにも感じた記事であった。
有料記事
沖縄の軍事拠点化に異議 沖縄の研究者らでつくる対外問題研が政府への提言発表 台湾有事の回避訴え<追う南西防衛強化>
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1644037.html