ついに沖縄県がコロナ対策の財政が逼迫して、基金が底をついた。
緊急事態宣言延長での経済対策がこれ以上できないとの認識を示した。
この状況に対して、ネットなどでは一部からは知事に対しての批判も見受けられたが、これに関しては、東京を筆頭に、コロナの感染が拡がった地方自治体はどこも似たり寄ったりだろうと思うので、沖縄だけを取り上げて批判はし難い。
しかも、昨年、新型コロナが始まった当初は、今ほどの感染者が出ていないにも関わらず、政府も国民に一律10万年を支給するなど、大盤振る舞い。
地方自治体も感染対策だけではなく、経済活動に対してじゃぶじゃぶ金を使ってきたが、それが今頃になって後悔し始めている状況だ。
沖縄県を批判するとすれば、沖縄県独自に発行した「ハピ・トククーポン」。
10000円で12000円分の買い物ができるクーポン発行。
原則は一人一冊となってはいるが、コンビニで購入でき、また、第二弾からは大手スーパーでも利用できるとなり、何冊も買う人が現れた。
一般的な節約をしている主婦などにとっては、こんなありがたいものはないだろう。
県全体の経済を回し、県民の生活を少しでも助け、また新型コロナで厳しい状況にある企業や店舗を助けるという目的があるのだろうが、実際には、経済的に困窮していない県民が大量に買い、日常のスーパーでの買い物に利用している。
そのスーパーもコロナで逆に売り上げが上がっているような、イオンやサンエー、かねひで、そしてコンビニで利用されている。
このハピ・トクにどれだけの予算を組んだのかは調べていないが、15万冊以上は販売されているので、数億円から数十億円規模と考えられる。
これを請け負っている業者の中に、沖縄電通ということなので、かなりの予算だっただろうと想像する。
ちなみに、このようなクーポンは全国で発行されているが、県民が利益を得られる総額の倍程度の予算が必要と言われている。
例えば沖縄県の場合、
15万冊発行していたとして、
2000円のお得
150000×2000=3億円
3億×2=6億円
程度だろう。
発行の為のシステムから印刷代、ポスターやステッカーの発行など様々なことを、電通などの大手に丸投げすることで、非常に早いスピードでの実行が可能であるが、その分、高額になる。
また、政治的にはその時の政権によるバラマキにもなるので、その後の選挙に政権は有利に働くとの思惑があると言われている。
ハピ・トククーポン以外にも沖縄県は、県民に向けて、県内旅行の促進を促すためのいわゆる沖縄県版、GoToトラベルなども行なっている。
これに関しては、多少の効果はあっただろうと想定する。
しかし、この恩恵を受けられたのは、旅行会社と県内の高級リゾートホテルだけで、県民が宿泊したいと思わないビジネスホテルや安価は宿泊施設には全く金は流れていなかったのが実態である。
新型コロナが今後どうなるか誰にも答えが分からなかった昨年の時点の事を、後から批判しても仕方ないことであるが、沖縄県もかなりの無駄遣いがあっただろうと思われる。
沖縄県の場合、人口比率として居酒屋が多い。
沖縄には居酒屋がファミレスの役割を担っているの文化があるので、実際にデニーズ的なファミレスはほとんどない。
居酒屋に家族で行くことは普通。
週末の居酒屋では、子供が走り回っている風景は普通である。
10年くらい前までは、チャイルドルームのある居酒屋もあったくらいである。
その居酒屋に対して、今のような対応をしていれば、協力金が持たなくなるのは当たり前のことだ。
若者が宴会するような居酒屋にターゲットを絞るとか、単純に営業時間を22時に要請するなど沖縄に合った対策をすべきではなかったのか。
財政が底をついた事に対して単純な批判はしないが、しかし、沖縄県には沖縄県として事情があり、東京とは状況が違う。それを政府に訴え、沖縄独自の感染対策をしなかったのか?
今回の緊急事態宣言延長も知事は、報道で知ったとのこと。思わず吹き出したしそうになったのだが、国との連携もなければ信頼もされていないのが露呈された。
玉城デニー知事は、緊急事態宣言中に状況して防衛大臣と面談して、基地縮小などの訴えをしていたが、その時点で県の財政は逼迫していたはずである。もちろん、コロナに関しての要望もしていたが、もっと沖縄の実情を訴え、沖縄としてどうやって感染者を減らしていくのかを政府にプレゼンして、その為の予算を得てくるべきだったのではないかと思う。
今回の宣言延長に関しても、事前に政府とやり取りをしていれば、延長に伴う予算を政府に求める事ができたはずだが、何もなく延長されるというのは、玉城デニー知事の大失態だろう。
観光客にPCR検査を行うなどの方法を議論され、政府も無料での検査ができるように動いているようだが、強制でもないのに、どれだけの人が検査をしてくれるのか、正直厳しいだろう。
政府もすでに新型コロナに100兆円以上を出し、今までのようにじゃぶじゃぶ予算は組めないだろう。
実際に、野党が金をばら撒け!という主張がなくなったところを見ると、かなり厳しい状況になっていると想像する。一部報道では、政府もすでに国債発行で自電車創業状態になっているとも言われている。
このような状況の中で、沖縄県が政府にお願いしても、基地を担保に訴えてもそうそう金は落ちてこないだろう。
玉城デニー知事は、長らく国政の中にいた人であるにも関わらず、政府や中央と何もパイプを持つこともなく、野党も沖縄の新型コロナに対して働きかけをしてくれているとも思えない。
一体、玉城デニー知事は国政で何をやっていたのだろうかと疑問である。
予算が底をついたことを単純批判はしないが、コロナ対策の一部には失策もあり、また沖縄県民にとって大したメリットもない知事であることは間違いないだろう。
最近は、左派系の地元マスコミも知事に対しての風当たりが強くなっている。
本来の基地問題でもなんらの成果もなく、新型コロナでも今のような状況である。
厳しい言い方になるが、玉城デニー知事は悪い人ではないと思うが、決して県知事をするような器の人ではないのかと思う。