沖縄県、玉城デニー知事は、9月2日のコロナ対策会議で、1日の感染者が200人程度になれば、段階的に経済を再開できるとして目安を提示した。
【琉球新報】1日の感染200人程度に減少で「段階的解除期間」に 沖縄県、経済再開へ目安
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これを見て感じたのは、そんなに甘くないだろう。
玉城デニー知事は、危機管理能力が著しく低いのではないかと感じた。
確かに、しばらくすれば感染者は一定数収まるだろう。
しかし、新型コロナの波はこれで終わると考える人はいない。
すでに、次の変異株(ミュー)も出てきており、また東京で変異株も発生している中、次の波が来た場合、第5波よりも大きな波になることは十分あり得る。
ワクチン接種が進んではいるが、重症化は防げても、感染者は増えているのが実情。
変異株に対して、現状のワクチンで効果がどこまであるのかも不明だ。
さらに、ワクチン効果は長くて半年。3ヶ月で抗体が半減している結果も多数出ている。
このような感染状況とワクチンの実態があるにも関わらず、専門家もいるコロナ対策本部会議で、楽観視した予測を出しているのは能天気すぎる。
玉城デニー知事だけではなく、政府や様々な自治体も同じような感覚で対策をしているのかもしれないが、感染者を減らすことばかりに躍起になっている行政や政治家を見ていると無能としか感じられない。
緊急事態宣言の解除は喫緊の問題であり目標であるが、今後、さらに大きな波が来た際にどうするのかを考えるべきである。
現時点で、沖縄の1日の陽性者はの最大は800人だ。
これが、次の波で1000人、5000人となった場合に備えることが重要であり、感染者が爆増しても医療体制が崩れないという形を県民に示すことの方が、安心する県民は多いのではないか。
感染者が増えた場合、即座に野戦病院などを設置できるよう、スペースや器具、人材の確保が必要。
問題は人材だろうと思うが、他府県を見ていると、知事にリーダーシップがある県は、医師会ともうまく連携し、人材を確保ができている。
人材不足ですぐに政府や自衛隊に頼ってしまう今の知事は医師会や専門家の言いなりになっているのではないのか。
第6波への備えには、政府が新型コロナの扱いを2類から5類に引き下げ、日本の医療体制の根本的な見直しが必要になるため、玉城知事だけを批判しても仕方はないが、観光業が盛んな沖縄県としては、感染者が増えても経済活動ができるような新たな策を考えるべきであり、そのためには5類への引き下げを政府に提言するくらいのことをすべきなのではないだろうか。
甘い読みをしていると、結果、感染者が増え、経済も疲弊する。
沖縄県の実効再生産数は全国で飛び抜けてトップだ。
東京:1578
大阪:1963
沖縄:2607
沖縄は観光客も多く、特殊な環境であるのも事実である。
しかし、新型コロナが発生して1年半。特殊な環境であることも考えた策を立てなければ、沖縄の経済は完全に崩れ落ちる。
いつまでも、感染者が増えることを、観光客や県民行動に責任転嫁し、増えたら政府や自衛隊に泣きつくような甘えた感覚から脱却して、思い切った対策を講じてもらいたいものである。