いよいよ総裁選の投票日となった。
総裁選中、ネット上では、高市氏支持の応援が加熱している。
私も自身も、高市氏を支持しており、日本の喫緊の課題として、国防に真剣に取り組んでもらえる総理大臣でなければこの国、そして国民は危険な方向へと向かう。これは断言する。
自民党内の選挙とは言え、選挙となれば加熱するものであり、その熱量は必要なので、高市氏を熱烈に支持している方々や自民党支持者を批判するものではないが、あまりにも高市氏の政策全てがユートピア論のように論じている方が多い。
このような加熱した中では、冷静な目も必要だろうと思っている。
様々な問題に対して、極端な見方をすると危険であり、立場を変えれば、「原子力」「辺野古」という言葉を聞いただけで、「反対!」と反応する極左陣営と変わらないからだ。
台湾。
例えば、「台湾」というだけで、全面的に支持する論調も多い。
蔡英文氏を全面的に支持する方も多いだろう。
私も蔡英文氏を支持している。
しかし、彼女の政治スタンスはリベラルだということを頭の片隅に置いて置くべきなのだ。
台湾として国防面では、全面的に中国と対立関係にあり、それを日本は支持すべきである。
しかし、台湾も日本と同じで、経済面では中国依存が強いのも実態であり、日本の自民党の中にも親中の政治家がいるように、中国本土との経済を続けようとする勢力を完全に切り離せない実態もあるのだ。
蔡英文氏に関しては、TPP参加やEUとの関係強化などを進めて、中国の経済依存から脱却も考えているだろう。
日本に対しても、半導体などで連携を模索中であるが、経済面では注意が必要である。
過去、半導体技術は台湾や韓国へ流れ日本は骨抜きとなり、シャープが台湾企業に買われてしまったということもある。
経済面に関しては、台湾であっても注意が必要である。
韓国、サムソン。
とかく、「韓国」という名前だけで嫌悪感を示す人も多い。
そんな中、サムソンやヒュンダイ、LGなど、韓国系の企業名を聞くだけで非売だ!という声も多く聞く。
私も韓国の製品を買おうとは思っていない。
しかし、基本的に韓国の企業家の多くは親日が多いということも頭の片隅に置いておくべきである。
サムソンなどは、明確に親日である。
それがために、国内で批判されたりトップが逮捕されたり、政府から金を巻き上げられたりしている。
韓国経済を助けることになるので、韓国製品の購入など考えもしないが、韓国にも親日の経営陣や政治家の中にも親日の方はいる。
そういったことを頭の片隅に置いて置かなければ、韓国の政治や経済などトータル的には見えてこない場合もある。
安倍政権を中心とする保守系自民党。
今回の総裁選で安倍政権を引き続く高市氏を保守層が支持をしている。
SNS上では、昨年の大統領選挙を彷彿とさせるほどの盛り上がりである。
私も個人的には高市氏支持である。
しかし、一点、支持していない面がある。
アベノミクスを引き継ぐとの経済政策を掲げていることだ。
安倍政権だけではなく、自民党全体に言えることなのだが、自民党の国内、特に経済政策に関しては決して保守ではない。
(保守という概念をアメリカの保守に例えるならではあるが。)
自民党の経済政策に対して、異論を唱える人は比較的多いのだが、ほとんど表に出てくることはない。
安倍政権時の外交面は支持はしていたが、経済面や国内政治に関しては、安倍さんだからと言って単純に支持はできない。
本当の保守政権であれば、基本姿勢は減税のはずであるが、安倍政権の後半は消費税増税をはじめ増税路線の上に、バラマキ政策なども多く見られた。
また、国内産業を活発化させることよりも、オリンピックを見越しインバウンド頼りであったこと、さらに、国民には消費を促すよりも投資を推奨してきた面もある。
これらは決して保守政策とは言えないものだ。
本来の保守は、国民がちゃんと働き健全な生活をし、そこから優秀な経済人が育ち国を豊かにしていくことが大切である。
管政権になっても、議論の余地もないまま、デジタル庁やこども庁などを立ち上げたが、議会で議論もなく作られており、習近平が行なっていることと基本は同じである。省庁を新たに作るということは、それに伴い法律が沢山作られるということであり、国民の管理がさらに強化されることでもある。
携帯電話代金を安くなったことを評価する人も多いだろう。しかし本来、自由経済によって価格は決まったいくものである。政府が直接、携帯電話の価格を下げろというのは、これは完全に共産主義国家が行なっていることである。
政府は本来、価格を下げさせることではなく、様々な規制緩和を行なったり、通信会社の法人税を下げるなどの対策を行うべきである。管政権の実績を褒め称えて方も多い。しかし、管政権が行なったことの中には決して真っ当な保守政治とは言えないものも多かったのが実態だと考えている。
高市氏に関しても、投資口座に政府が手を突っ込んで増税する方向性を出している。これはいずれ、国民の銀行預金にまで手を突っ込んでくる可能性が高く、危険な発想だと感じている。
トランプ大統領のような政策を良しとするのであれば、保守層は国内政治でいわゆる「小さな政府」を求める声をあげる必要があるのではないかと思う。
高市氏にはぜひ、総理大臣になっていただきたいとは思うが、増税路線に進まないように、保守側からちゃんとした監視も必要だろうと思う。
世界中、ほとんどの国で完璧な保守国家はない。
様々な意見があり、それらを統合して政治に反映してくのが民主主義ではあるが、マスコミが作り出すポピュリズム、それに乗っかる政治。そして流される国民。
自由主義国家では致し方ない面もあるが、常に反対の側面や違う角度から見ておかなければ、いつしか間違った方向へと流されていく。
今は、総裁選の真っ只中であり、選挙には熱量も必要なので、熱烈に高市氏を支持し盛り上げることは悪いことではないと思うが、高市氏がもし総裁となった場合、単純に全面的に支持をするのではなく、様々な意見が飛び交う(野党の批判のための意見は別)政権になってもらいたいと思う。(高市氏が総理大臣になると予測している?)