2022年2月27日に投開票の石垣市長選。
国防の最前線でもあり、現在自衛隊配備やそれに伴い反対派が訴える住民投票など、大きな争点が繰り広げられている石垣市。
市長選を巡り、4期目を目指す中山義隆現市長に対し、保革合同の立場で砥板芳行氏が立候補を表明。
石垣市野党は砥板氏を支持する方針でるが、左派系の一部が自衛隊配備に賛成してきた砥板氏を容認することに反発。
当初、革新系から知念辰憲氏に出馬を要請していたが、革新系の市議 内原英聡氏が出馬を表明。
内原氏は、石垣島への自衛隊配備撤回を訴えている。
少々、複雑な構図であるが、
中山義隆現市長は保守。
自衛隊誘致を推進している立場。
砥板芳行氏
保守系の石垣市議。
元々は、中山義隆現市長を支えてきたが、市役所新庁舎建設を巡り、中山氏と対立。
自衛隊配備への明言はないが、配備反対の野党革新系が求める住民投票に前向きな姿勢であることから、野党が砥板氏を支持する形となった。
砥板氏は、今回の出馬にあたり、自民党を離党、日本会議、八重山防衛協会の事務局長を脱会すると表明。
完全に保守とは一線を画した形である。
「しがらみのない中立的な立場」と言っているが、保守から見ればただの裏切り者。また、支援団体を増やす為に、自らの思想信条とは異なる態度を取っているようにも見受けられる。
内原英聡氏
政党無所属。市議当選回数・1回。
会派は「ゆがふ」
野党が砥板芳行氏の支持すると表明したものの、自衛隊配備に反対の一部の革新系から不満が出て、他の革新系候補を模索する動きが出ていた。
当初は、前市議の知念辰憲氏に出馬を要請していたが、どうやら断られたようである。
そこで、野党系市議の内原英聡氏が立候補を表明。
事実上、野党の分裂となった。
実態としては、本来、保守系だった砥板氏が立候補をしたことで、保守としても分裂しており、中山氏の保守票を砥板氏が食う側面もある。
また、自衛隊配備に強硬に反対している票を内原氏が食うことになり、革新も分裂している構図である。
実態としては、中山義隆現市長の人気も高く、革新の分裂は、自衛隊配備反対派にとっては厳しい情勢になるのではないかと思われる。
また、内原英聡氏はまだ市議として当選1回の候補であり、知名度や信頼度では他の候補とは差があるとも思われる。
前回の選挙と同様に、現職の中山氏が優勢なのではないかと思われる。
また、今後は左派系の政党がどの候補を支援するのかなど、情勢は流動的だと思われる。
ちなみに、前回の石垣市長選では、
中山義隆氏 1万3822票 保守
宮良操氏 9526票 革新
砂川利勝氏 4872票 保守で中山氏から分裂
前回は、保守分裂であったが、中山氏の圧勝であった。
ちなみに砂川利勝氏は自民党のとして石垣市議、沖縄県議を18年務められていたが、昨年2021年7月に57歳で死去。
ご冥福をお祈りいたします。
この石垣市長選も日本の国防にとって非常に重要な選挙となり、大きな注目を浴びるだろうと予想されます。