今年の秋に予定されている、沖縄県知事選挙。当初、元宜野湾市長の佐喜真淳氏が有力候補と伝えられていたが、衆議院議員で沖縄担当大臣の西銘恒三郎氏の擁立の方向で動いているようだ。
西銘恒三郎氏は昨年の衆院選で当選し大臣に任命されたばかりであり、知事選への出馬は否定的な見方であった。また佐喜真氏は知事選出馬に意欲を見せていた。
なぜ、西銘氏の県知事選への出馬が有力となったのか。
佐喜真氏は前回の知事選で玉城デニー知事に8万票差で破れている。かなり大きな差となっており、単純に当時のオール沖縄人気や翁長前知事の死去への弔い票での差なのか、佐喜真氏自身の支持が少ないのかを判断するのは難しい差であり、相変わらず一定の支持を保っている玉城デニー知事の対抗馬しては不安な側面もあるのだろう。佐喜真氏にっとって次の知事選で再び落選した場合、今後の政治家としての身の振り方が難しくなる可能性もある。
また、西銘恒三郎氏の父親の西銘順治氏は那覇市長を経て、1978年から1990年まで3期12年沖縄県知事を務め、知事の前後では衆議院議員でもあり、沖縄では大物政治家であることから、投票率の高い高齢者にも抜群の知名度があるのも実態だろう。西銘恒三郎氏自身も沖縄出身の『大臣』という肩書きは大きい。
自民党県連としては、今回の知事選では西銘氏で勝負し、佐喜真氏は一度国政へ行き、さらに箔をつけ将来的に県知事という流れもあるのではないかと思われる。
佐喜真氏は現在57歳、西銘氏は67歳であり、年齢的に見ても、上記のような読みはできるのではないかと思われる。
【参考】
2018年県知事選挙結果
玉城デニー 396,632票
佐喜眞淳 316,458票
兼島 俊 3,638票
渡口初美 3,482票
【琉球新報】参院選に佐喜真氏で調整 知事選に西銘氏擁立論 自民党本部