2026年9月13日に投開票が迫る沖縄県知事選挙。当初(2026年初頭頃まで)は、現職の玉城デニー知事が優勢との見方が有力だった。
しかし、投開票日を控えた現在、玉城デニー陣営には激しい逆風が吹き荒れている。
選挙は最後まで結果がわからないものの、現時点でなぜ「玉城デニーピンチ」と言われているのか、その背景と沖縄県知事選挙の情勢をまとめました。
当初、玉城デニー知事が「絶対優勢」と見られていた理由
2016年年明け頃までは、玉城デニー知事が圧倒的に有利と予測されていた背景には、主に4つの強みがあった。
- 現職ならではの強み:沖縄だけではなく、首長選挙において現職知事の存在感は圧倒的で優勢だ。よほどの不祥事がない限り現職が当選する確率が高い。玉城デニー知事も保守派以外のリベラル層だけではなくいわゆる無党派層にも存在感は大きく浸透している。
- 圧倒的な知名度:対抗馬として出馬が予想されていた古謝元太氏に比べ、知名度で大きくリード。
- 「オール沖縄」のバックボーン:県内最大の政治基盤があり、地元主要メディアの多くも好意的な報道を展開している。
- 保守票の分散期待:第三極として下地ミキオ氏が出馬した場合、保守層の票が古謝氏と分裂し、玉城氏に有利に働くという計算。
しかし、2026年に入り、事態は急速に変化することになります。
玉城デニー知事を襲った「6つの誤算と逆風」
今年に入ってから政治の流れが大きく変わり、玉城知事にとって不都合な出来事が立て続けに発生。
① 衆院選での自民党躍進と高市政権の高支持率
2月8日投開票の衆議院議員選挙で、自民党が予想以上の票を獲得。高市政権が高い支持率を維持していることで、革新系の玉城デニー陣営は難しい舵取りを迫られています。
② 支持勢力の分断と「公明党」の動向
衆院選を契機に立憲民主党の一部と公明党が連携した「中道改革連合」が誕生。沖縄において歴史的に自民党との協力関係が深い公明党は、今回の知事選でも今まで通り対抗馬の古謝元太氏を支持することを決定。中道改革連合としては自主投票となり、玉城デニー知事への足並みが揃わず。
③ 辺野古抗議船転覆事故と県の管理責任問題
3月に発生した辺野古抗議船転覆事故により、反対派団体およびそれを後押しする玉城デニー知事への批判が噴出。さらに、県が推進する修学旅行受け入れ事業に今回の事故関係団体が関与していたことなどから、県知事としての管理・監督責任が問われる事態に発展しました。
④ ワシントン事務所問題による百条委員会の設置
翁長県政時代から続く「県ワシントン事務所」の開設・運営を巡り、ずさんな実態が明らかになり百条委員会が開かれた。玉城デニー知事本人が直接関与した時期ではないとはいえ、後継者として知事職を担う以上、厳しい責任追及は免れません。
⑤ 支持基盤「社民党沖縄県連」の分裂と票の流出
衆院選の候補者選定を巡り、支持基盤の一つである社民党沖縄県連内で意見が対立。社民党の一部が別候補を立てたことで、「オール沖縄」の票が約1万4千票削られる結果となった。知事選では玉城デニー氏支援の方針であるものの、党員全体の票がまとめきれるか疑問視されている。
⑥ 下地ミキオ氏の出馬による「革新票」の侵食
保守票を削ると期待されていた下地ミキオ氏でだが、最大の支持母体であった身内企業「大米建設」が古謝氏の支援を表明。さらに下地氏自身が「辺野古反対」を公約に掲げたため、保守票ではなく玉城デニー氏の革新票を奪い合う構造にるのではないかと思われる。
【政党支持構図】どちらが本当の「オール沖縄」なのか?
現在、ネットや県民の間では「はたして、どちらが本当の『オール沖縄』なのか?」という議論も巻き起こっています。各候補の主な政党支持状況は以下の通りです。
| 補者者 | 主な支持・支援政党 |
| 玉城デニー 氏 | 古謝元太 氏 |
| 日本共産党 立憲民主党 社民党 これのどこがオール沖縄なのか? | 自由民主党 公明党 日本維新の会 国民民主党 参政党 |
※なお、「れいわ新選組」「チームみらい」は自主投票となる可能性が高く、「日本保守党」が玉城氏を支援する見込みはないだろう。
まとめ:逃げ切れるか、政権交代か
立ちはだかる数々の試練と不運に見舞われている玉城デニー知事。
正直、厳しいのではないかと私は考えいる、
それでもなお、長年培ってきた圧倒的な知名度と、本人の人柄を支持する高齢層を中心とした強力な票田が存在しているのも実態だ。
この激しい逆風を跳ね返して逃げ切るのか、それとも勢いに乗る古謝ゲンタ陣営が県政奪還を果たすのか。沖縄の未来を占う選挙戦から目が離せません。