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ネット批判を続けるオールドメディア――報道の自責を省みない姿勢への疑問

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本日(2026年10月11日)付の琉球新報紙面において、今年9月に行われた沖縄県知事選の期間中にYouTube上で展開・拡散された動画の分析結果が、一面・二面の大幅なスペースを割いて掲載された。

知事選の最中から、県外からの情報発信が大半を占めることへの懸念やファクトチェック記事は度々報じられてきたが、今回の記事はその「総まとめ」と言える内容である。なお、本分析は琉球新報単独のものではなく、渋谷遊野・東京大学大学院准教授(社会情報学)が収集したデータを基に、北海道新聞、河北新報、東京新聞、京都新聞、神戸新聞の計6紙が連携して共同で分析を行ったものである。

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有料記事のため詳細な引用は控えるが、主な分析結果は以下の通りである。

  • 選挙期間中に投稿された沖縄県知事選関連動画の再生回数は1億8,000万回を超え、辺野古転覆事故関連も含めると2億回に迫る規模となった。
  • 関連動画の総数は7,800本以上。このうち、再生数上位100本の中で発信元が「沖縄県内」と確認できたものはわずか3本にとどまる。
  • 再生数上位100本のうち、玉城デニー氏に対して批判的(ネガティブ)な動画は60本に上った一方、古謝玄太氏に対する批判的な動画は確認されなかった。

記事では、県外からの発信が過半を占めている点への懸念に加え、情報が一方の陣営に偏っていること、誤情報が含まれていること、さらにはアテンションエコノミー(収益目的)による発信の可能性やプラットフォーム側のアルゴリズム問題などを指摘し、SNS環境を問題視するスタンスが一貫している。

現代のネットやSNS環境に過剰な偏向や誤情報が存在し、何らかの課題を抱えているのは事実である。新聞社がそれらをデータに基づいて分析し、検証・報道すること自体は決して悪いことではない。

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しかし、今回の分析記事には決定的な視点が欠落している。それは「なぜ人々がネット情報へ流れたのか」という、既存メディア自らの責任(自責)についての検証である。

琉球新報や沖縄タイムスをはじめ、今回共同分析に加わった本土の地方紙の多くは、一般にリベラル色の強い報道姿勢で知られる。もし既存メディアが日頃から公正中立に幅広い情報を報道していれば、国民や県民がわざわざネット空間に未知の情報を求めて殺到することはなく、これほど爆発的に動画が拡散することもなかったはずだ。

例えば、辺野古転覆事故の詳細、尖閣諸島周辺における中国公船の緊迫した実情、沖縄と中国との関係性、あるいは知事選で焦点となった玉城知事の議会対応やワシントン事務所問題に関する百条委員会の詳細など――。これら重要局面における情報が既存メディアで十分に報じられ、県民・国民へ幅広く周知されていれば、一般インフルエンサーによる動画がこれほどの説得力や拡散力を持つことはなかっただろう。

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自らの報道の偏りや情報不開示という根本要因を省みることなく、単に「ネット空間は危険だ」「外圧による世論誘導だ」と印象付けるような論調を展開し続けることは、報道機関としての客観性や誠実さに欠けるのではないか。ネット批判を展開する前に、まず自らの報道姿勢を猛省することこそが求められている。

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