9月25日付琉球新報の報道によると、9月30日に沖縄県知事に就任する古謝玄太氏は、副知事に元自民党県連会長の翁長政俊氏(77)を充てる方針を固めた。一方、現副知事の宮城嗣吉氏(60)については慰留し、続投させる方向で調整を進めているという。(出典:琉球新報)
翁長政俊氏を起用する狙い
翁長氏は自民党県連会長を退いた後も各種選挙で推進役を務めており、県議会や党本部との太いパイプを持つ。古謝氏はこうした手腕に期待し、翁長氏の起用を決めたとみられる。
翁長氏は県議会議員としての経験も長く、仲井真弘多元知事の在任中には自民党沖縄県連会長を務めるなど、国政とのつながりも深い。古謝氏としては、県民所得の向上をはじめとする経済政策の推進や、県が3000億円台を要望している沖縄振興予算をめぐる国との調整を、翁長氏の起用によって円滑に進めたい狙いがあるとみられる。(出典:NHK報道)
宮城嗣吉氏は続投へ
宮城氏については、総務部長などを歴任してきた行政経験の豊富さが評価され、玉城デニー県政から続投させる方向だという。
当初、現職の宮城嗣吉・大城肇両副知事は、玉城県政の任期満了に合わせて退任する意向を周囲に伝えていたとされる。ただし、宮城氏が実際に留任するかどうかは、現時点ではまだ確定していない。
略歴
翁長政俊氏(77)
1949年7月1日生まれ、石垣市出身。浦添高校、駒澤大学卒業。小渡三郎衆議院議員の秘書を経て、那覇市議を2期、県議を5期務める。県議会副議長、自民党沖縄県連幹事長・県連会長などを歴任。2024年11月時点では国民政治協会沖縄県支部会長を務めている。
宮城嗣吉氏(60)
1966年1月3日生まれ、名護市出身。琉球大学法文学部法政学科卒業。1988年に沖縄県庁入庁。文化観光スポーツ部長、総務部長などを歴任し、2026年4月から副知事を務めている。
なぜ古謝氏は宮城氏を続投させるのか
ここで、誰しもが疑問に感じることとして、古謝氏が玉城デニー色を一掃する中で、なぜ宮城氏だけは新体制でも継続させるのか。この点について、沖縄の地元報道ではなぜか触れられていない。
宮城嗣吉氏は今年3月、ワシントン事務所問題の責任を取って辞任した池田竹州前副知事の後任として、玉城デニー知事から指名された人物である。担当分野は、基地対策を担う知事公室のほか、総務部、環境部など多岐にわたる。
ワシントン事務所問題で批判が強まっていた当時、池田氏の後任としてさらに辺野古反対色の強い副知事を任命すれば、さらなる批判となる可能性もあり、そのため、比較的政治色の薄い宮城嗣吉氏が指名された可能性がある。
また、基地対策を担う知事公室内のいわゆる「辺野古新基地建設問題対策課」については、廃止を含めた見直しが検討されている。これが実現すれば、辺野古反対の立場に立つ部署は事実上なくなることになる。一方で、騒音やPFOS(有機フッ素化合物)を含む環境問題など、辺野古問題以外の基地関連課題への対応は、引き続き行われるものとみられる。
